
■ 結論(Point)
もう、毎月の売上を手作業で集計する時代は終わりました。
スプレッドシートの関数を使えば、売上データを自動で集計・整理・分析でき、しかも無料。
フリーランスや個人事業主にとって、スプレッドシートは「最強の経営アシスタント」です。
複雑な会計ソフトを使わなくても、関数をうまく組み合わせるだけで、数字に強いひとり経営が実現します。
■ 理由(Reason)
フリーランスやひとり社長が抱えやすい悩みの一つが「数字の管理」です。
請求書を発行し、入金を確認し、売上をまとめて…気づけば夜になっている。
しかも、「先月いくら稼いだか」「今月の目標まであとどれくらいか」がすぐにわからないという人も多いはずです。
でも、これは「仕組み化」ができていないだけ。
売上をスプレッドシートに記録し、関数を使って自動的に集計・分析できるようにすれば、
あなたの時間は一気に解放されます。
さらにスプレッドシートの良いところは、
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無料で使える
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Googleアカウントがあればどこでもアクセスできる
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チームや会計士とも共有が簡単
つまり、コストゼロで使えるクラウド会計ツールに変身するのです。
■ 具体例(Example)
ここでは、売上管理の効率を劇的に高めるおすすめ関数を10個紹介します。
単なる「計算」ではなく、「データの整理・抽出・分析」を自動化できる関数を中心にまとめました。
1. COUNTIF関数:条件を満たす取引件数をカウント
「支払い済み」や「未払い」など、ステータスを自動でカウント。
たとえば、
と書けば、未払いの件数を一瞬で表示できます。
請求管理や入金確認に最適です。
2. SUMIF関数:条件別の売上合計を出す
月別やクライアント別の売上を簡単に集計できる定番関数。
のように設定すれば、「3月の売上合計」を自動で計算。
毎月の集計表を作る時間が大幅に短縮されます。
3. TEXT関数:請求書フォーマットを整える
売上データの日付を「2025年11月2日」のように日本語表記に変換できます。
請求書やレポートを提出するときに、整った見た目で信頼感アップ。
4. IF関数:支払いステータスを自動で表示
「入金済み」か「未払い」かを自動で判定。
のように設定すると、チェックマークをつけるだけで判別が自動化。
売上管理表の見える化に欠かせません。
5. VLOOKUP関数:顧客データを自動で呼び出す
顧客マスタを別シートに作っておけば、
「名前を入力すると自動で住所・メールアドレスが出る」といった連携が可能。
請求書や管理台帳の作成スピードが一気に上がります。
6. QUERY関数:SQLのようにデータを抽出
データ分析好きに愛される万能関数。
これで「3月の売上をクライアント別に集計」できます。
データベースを扱うように分析できる、超強力な関数です。
7. FILTER関数:必要なデータだけ表示
「今月分だけ」「未入金だけ」といった条件でデータを絞り込み表示。
フィルター機能とは違い、リアルタイムで結果を別表に表示できるのが強みです。
8. ARRAYFORMULA関数:数式を自動で全行に反映
1つのセルに関数を入れるだけで、下の行にも自動的に計算式が適用されます。
新しいデータを追加しても自動で処理されるため、「数式のコピペ作業」から卒業できます。
9. IMPORTRANGE関数:他シートのデータを自動取得
複数のスプレッドシートを連携させたいときに便利。
請求書用シートと売上一覧を同期させれば、二重入力のミスも防げます。
10. SPARKLINE関数:セル内で売上推移を可視化
と入力すると、セル内に小さな折れ線グラフが表示されます。
毎月の売上推移を見える化して、モチベーションアップにもつながります。
■ 応用アイデア
ここで紹介した関数を組み合わせると、次のような自動化も可能になります。
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IF × COUNTIFで「未払い件数が3件以上なら注意メッセージを出す」
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QUERY × IMPORTRANGEで「複数シートの売上データを1か所に集約」
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ARRAYFORMULA × TEXTで「日付を整えながら自動更新」
つまり、関数を覚えることは「プログラムを組む」ことに近い体験。
あなた専用の売上管理システムを自分で作れるようになります。
■ まとめ(Point)
売上管理を「めんどう」と感じる理由の多くは、手作業が多すぎることにあります。
関数を使えば、入力さえしておけばスプレッドシートが自動で集計・分析してくれる。
それだけで、あなたの1日の時間が何時間も浮くのです。
今回紹介した10個の関数は、すべて無料で使えて、しかも組み合わせることで無限の応用が可能。
フリーランス・個人事業主・ひとり社長にこそ、この「関数による自動化」を導入してほしいと思います。
もう、「エクセルが苦手だから」と遠慮する必要はありません。
スプレッドシートを開き、ひとつの関数を試すところから始めましょう。
その瞬間から、あなたのビジネスは“手作業の経理”から“自動で回る仕組み”へと進化します。
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